食育とは・家庭における食育の重要性

食育とは

近年浸透しはじめている「食育」という言葉、文部科学省「食育推進事業」の開始や「食育基本法」の施行により、メディアでも情報があふれていますが、一体何のことなのか、きちんと把握・実践できているでしょうか。
食育は、食べ方や栄養の教育とうけとめられがちですが、それだけではなく、もっと大きな意味を含んでいます。
それは、食を通して人間として生きる力を育むことです。
毎日口にする食べ物が、私たちの体をつくり、成長させ、活動源となり、病気に抵抗する力を生み出します。それだけに、「考えて食べる」力が必要なのです。

家庭における食育の重要性

食育は“子ども”のためだけに行うものだと思っていませんが?食べるという行為は、生きるための基本的な営みです。つまり食育も、赤ちゃんからお年寄りまで、すべての人に必要なものなのです。

それでは、なぜ子どものための食育が盛んに行われているのでしょうか。それは、子どもは食の知識が十分ではなく、家庭での見守り・指導が必要であるからです。「食育」は、学校や社会で行う特別なイベントに参加することではありません。誰かのために食事をつくり、ともに味わう、という日々の繰り返しの中で心の絆が生まれ、子どもの心を安定させ、成長していくのです。また、人としてのマナーや文化を身につけ、考える力を育んでいきます。このように、継続的な習慣づけが、何より重要なことなのです。

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様々な「こ食」の傾向

近年、食の原点である「家庭の食卓」のあり方について、様々な問題が取りざたされています。その一番の犠牲となるのは、やはり、“子ども”たち。体も心も、そして脳も成長途中にあり、大人よりも影響を受けやすく、後々改善することも難しいのです。現代の子どもの食の傾向として挙げられる「こ食」を例に、問題をとらえてみましょう。

「こ食」には、様々な種類があります。

  • 「孤食」一人で食べる
  • 「個食」自分の好きなものを各々が食べる
  • 「固食」自分の好きな、固定したメニューしか食べない
  • 「小食」食べる量が少ない
  • 「粉食」パンやパスタなど粉を使った主食を好む

栄養バランスが偏りそうということは、なんとなく見てとれるかと思いますが、具体的にどのような影響があるのでしょうか。まずは、よく「キレる子どもが増えたのはこ食の子どもが増えたから」といわれるように、これらは、心の働きに作用する要素があることが、科学的にも証明されています。

例えば、いつも一人で市販の(無添加でない)ハンバーガーばかりを食べていいた場合

  • 会話をする機会が少なく、発想力や表現力が低下する
  • 正しい食の選び方を知る機会を逸する
  • 食品添加物や農薬など食品中の化学物質の影響で、脳の機能がうまく働かなく障害を起こし、興奮しやすく、衝動的に行動を起こすようになる
  • オメガ6脂肪酸やトランス脂肪酸の過剰摂取により、かんしゃくを起こしやすくなる

などの障害が現れます。これら食品に含まれる化学物質の影響は、子どもであればあるほど現れやすいことが分かっています。そしてさらには、脳の働きを低下させ、知能指数は低くないのに学校の成績が上がらなくなる要素が潜んでいることをご存じでしょうか。食の知能との関係についての研究は、今後ますます進展していくことでしょう。

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