イ・スンヨン（李承絹）さん

食品メーカー海外事業室勤務

筑波大学に交換留学で日本に来たイさんは、外国での生活、初めての一人暮らしにホームシックになってしまった。そんな時、寂しい気持ちを癒してくれたのが、偶然食べたケーキだった。「私は、お菓子屋さんのように食を通じて人を癒す、食の分野に関わりたい。でも、どうすれば食品関係で働けるのかしら・・・」食のスキルが全くなかったイさんが選んだのは、JFCSへの入学だった。未経験のハンディを感じながらも「食」への転職を夢見て就活中の彼女は、仲間たちに支えられ、マーケティングや商品開発について積極的に学んでいった。

また、在学中にスクールの先生に薦められて応募した、全国レストラン・プロデュースのコンテストで、見事準優勝を果たした。応募した約350企画のうち、最終審査に残ったファイナリストは5人。そのうち、女性で外国人で、食関連未経験者だったのはイさんだけだった。現在、イさんは食品メーカーでカナダ、ニュージーランド、ベトナムをメインに新しい市場を開拓したり、商品のマーケティングを担当している。彼女の描き続けるビジョンは「世界中の人々とおいしいものから得た幸せを分かち合う」という夢だ。それは、あの日のケーキが原点になっている。